ゴルフ用語辞典 パー(Par) プレー用語 現行標準打数

この言葉もゴルフ用語としては、当たり前すぎて記載しておりませんでした。別に難しくもないし、誰だって知ってますよね?

そこで今回は「パー(Par)」が決められた理由と経緯についてちょっと記載してみます。

1998年ロイヤル・パークデールで開催された全英オープンにおいてR&Aは画期的というかこれまでには考えつかないような発表を行いました。さてそれはどのようなことだったのでしょう?長い英国のゴルフの歴史の中で誇り・伝統・プライドであったSSS(スタンダード・スクラッチ・スコアー)を廃止してアメリカで生まれ、世界に普及している「パー(Par)」を採用し、コースのパーを70とする」との発表を行ったのです。

それまでの標準打数の考え方としては、1890年英国のコンベトリーGCのH・ロザラムが各ホールの距離から割り出し考案したボギー(現在のボギーとは違います※ボギーの項で詳しく説明しております)が標準とされていました。但しこれはガッタパッチャボールの使用によるドライバーの平均飛距離180ヤード位であることを基にして割り出されたものだったのです。しかしながら1899年アメリカのハスケル博士が発明した「糸巻きボール」の登場により、ボールの平均飛距離は向上し、結果として各ゴルフ場のコースは短く、攻略し易いものへと変わったのでした。

このため、現状のゴルフにふさわしいより正確で精密な標準打数が必要とされ、アメリカにおいて新しい標準打数(Par)の概念が産声を上げたのでした。これを採用することにした英国R&Aとしてはなんとも悔しく腹立たしいことだったでしょうね。英国のプライドは・・・・、お察しします。

とまあ、このような経緯があって、現在のパー(Par)表示となっているわけです。