ソッドウォールバンカー(sod-wall bunker)
全英オープンが行われている、セントアンドリュース・オールドコースをはじめ、イギリスのリンクスといえば、コースのいたるところにある深いバンカーが特徴ですよね。このバンカー、その形状から「ポットバンカー」と呼ばれていますが、ここのバンカーがどういう造りになっているかという視点でいうと、「ソッドウォールバンカー(sod-wall bunker)」というタイプに分類されます。
“sod”は「芝生」あるいは「芝土(床土ごと切り取った芝のかたまり)」の意味で、”wall”は「壁」ですよね。ポットバンカーの土手の内側を良~く見ると、芝土のかたまり(解かりやすく言えば・・・、ターフですね)をレンガブロックのように積み上げて作られていることがわかります。これがソッドウォールバンカーの名前の由来で、これにより、垂直に切り立ったような、まさしく壁のようなあごを持つバンカーができる訳ですね。
もともとは、バンカーのフェース面は風と雨で浸食されやすく、崩れやすいのでこの風雨による侵食から(オールドリンクスに自然に形成されたバンカーの)守るため、芝土(ターフ・根つき芝)を積み上げたバンカーなんですね、近代になって造られたモダンリンクスでも、わざわざこの手法を用いて作られたケースが多いようです。
ちなみに、日本にはソッドウォールバンカーが少ないのですが、それはコース構成の違いというより、コストの問題のようです。芝土(ターフ)を積み重ねる作業には、人手も時間もとてもかかってしまうという理由からのようです。費用対効果を考えると・・・・・、ちょっと厳しいといった感じでしょうか。
関連記事
この記事を読んだ方へおすすめの記事はこちら