トルク(torque)

トルク(torque)は、ある固定された回転軸を中心にはたらく、回転軸のまわりの力のモーメントのことです。一般的には「ねじりの強さ」として表されます。力矩ねじりモーメントとも言います。

ゴルフクラブは、シャフトの軸線とヘッドの重心位置がずれているため、ダウンスウィング時にはシャフトがねじれる方向に力が加わります。この、ねじれに対する強さを表すのがトルク(torque)」と呼ばれるものになります。トルクの値は角度で表され、数字が少ないほどねじれに対抗する力が強いということを示しています。

カーボンシャフトの場合、トルクは素材の強度や仕上がりの硬さに幅があるため、多いもので7、8くらいから少ないものは1というものまで幅広いトルクが存在しています。一般的ににスウィングのスピードが速く、パワーのあるアスリートタイプの人が、トルク多いのシャフト(4~4.5より多いもの)を使うと、インパクトでフェースが開き、プッシュアウトやスライスの原因となってしまいます。逆に、スウィンガータイプでどちらかといえば非力な人が、少なすぎるトルクのシャフト(3.5より少ないもの)を使うと、打感が硬くなりボールが上がりづらくなってしまいます。

どちらにしても、シャフトのしなり具合とねじれ(トルク)の関係は(固いか柔らかいか⇒トルクが少ないか多いか)によるインパクト時のヘッドの動きが その人に合っているかどうかということになります。ヘッドスピードが速い人はさほどシャフトがしならなくてもボールへ与えるパワーが伝えやすく、トルクが抑えられその分コントロールもし易いことになります。逆にヘッドスピードが遅い人は、シャフトのしなりによるヘッドスピードが上がることでパワーが生じますが、トルクが多くなることでコントロールはやや難しくなるということになります。※厳密に言えばですが・・・・。

このバランスをうまくとることが最適なスイングを作り、飛距離性能とコントロール性能を獲得することに繋がると云う訳です。

ちなみに、市場にあるほとんどのカーボンシャフトのトルクは3.5から5.5の間であり、よほど極端にパワフルだったり非力だったりしない限り、トルクだけの影響で球筋が大きく変化することはないといえます。とはいえ、上記に記載したように多少はその影響がありますので、無視できるとは思えません。また、スチールシャフトは素材が均一なため、トルクの幅は非常に狭く、最少で2から多くても4より少ない程度となります。したがって、シャフト選びにさほど影響を及ぼすことはないといっていいと思われます。

アマチュアの我々にとっては、あまり考えなくても良いほどの差であるということですね。あえて言えば、ヘッドスピードがある人はスティールシャフトのほうが打球のコントロールはしやすいかもしれませんね。

あとはその人が持つ感覚(フィーリング)でしょうかね。