ホーゼル(hosel)

クラブヘッドのネック部分、シャフトを装着するために空けられた穴の周辺のパートを「ホーゼル(hosel)」といいます。マッスルバックアイアンでいうと、ネックの太い部分全体がホーゼルになります。ボールが極端に右に飛び出す「シャンク(shank)」の原因は、この部分にボールが当たってしまうことで起こります。

近年はホーゼルが短い、あるいは穴の部分しかない(ヘッドにシャフトが貫通して取り付けられている)というモデルが増えているようです。これは、実はヘッドを低重心に作るための工夫なのです。ホーゼルは長くなるほど、その部分に重量が偏ることになってヘッドとホーゼルの重量バランスは、重心位置が上がってしまうことになるからです。ヘッドの大部分が鉄でできているアイアンの場合はなおさらということになります。ホーゼルが上に長く伸びると、ヘッド自体の重心が高くなり、難しいクラブになってしまうということですね。

この辺のことはまた別の機会にお話しすることといたします。

ちなみに、ホーゼルを短くすることで低重心のアイアンを作ろうとした最初の試みは、キャ〇ウェイ社の「S2H2」アイアンらしいですね。「S2H2」は、「short straight hollow hosel」の頭文字から取ったもので、「真っすぐで短くて、くぼんだホーゼル」という意味になるそうです。現在でも、キャ〇ウェイ社のアイアンは、ほぼ全モデル「S2H2」に作られているとのことですよ。