ゴルフの科学的考察 1 ヘッドスピード その弐

前回からの続き「男性アマチュアが女子プロに比べてヘッドスピードが早いのにもかかわらず、飛距離で負けてしまうのはなぜか?」と言うお話しです。

なぜそうなってしまうのでしょうか? お判りの方もいらっしゃるでしょうが・・・・・・・、答えはミート率」が違うからです。??「ミート率」?ですか?

ミート率は「ボールの初速 ÷ ヘッドスピード」で求められる値です。単位はm/sをm/sで割るので、数値のみとなります。数式の意味は簡単に言って「如何にヘッドスピードを落とさずにボールに力を伝えられるのかを表す指標」といった感じですかね。判りやすく言えば、「如何にクラブヘッドの芯(スイートスポット)でボールを捉えたか?」を表す指標と言い換えられます。

プロのミート率の平均が1.4~1.5位で、アマチュアの平均が1.2~1.3位だとされているようです。最大でも1.6が限界値とされており、プロの数値は1.5以上の場合が多いとされています。仮にヘッドスピードが42m/sでボールの初速が56m/sだった場合は、56÷42=1.33 と言うことです。最近のドライバーなどではこの最高値を想定したものも販売されています。※ギア効果を最大限に利用してスイートスポットで当てれば、という前提です。

ちょっと横道にそれましたが、男子アマチュアが女子プロよりも飛距離が出せない理由はこのミート率にあるということですね。当然ですがミート率の高い男子アマチュアは女子プロよりも飛ばせるということでもあります。(笑)

ですから、「ヘッドスピードばっかり気にしてミート率を上げなければ(筋肉を鍛えてヘッドスピードをどんなに上げても、芯でボールを捉えることができなければ)思っているほど飛距離は出ない」と言うことになってしまいます。ミート率を上げるためには、スイング軌道が正しくないといけませんし、更に安定した飛距離を得る(平均飛距離を伸ばす)にはスイングの再現性が高くないといけないということになります。

難しいですよね。さあ!、練習、練習!! 頑張りましょうね。

長くなりましたので、今回はこれ位で失礼いたします。

次回は「ミート率は良いのになぜか飛距離が出せない」のは、どうして?というお話です。