ゴルフ用語辞典 ディボット(divot)

ディボット(divot)

ゴルフにおいてフェアウェイからアイアンで打つ際、クラブヘッドで削り取られたボール付近の芝生を「ディボット(divot)」といいます。英語の「divot」は、削られた芝の切れ端と、削られた跡の両方を意味します、削れ取られた跡のことはディボットマーク(divot mark)」「ディボット跡」「ディボットホール」とも呼ばれています。

ディボット跡を適切な方法で修復するのは、「コースの保護」としてゴルファーの重要な義務・エチケットのひとつとされており、各プレーヤーは自分たちの作ったディボット跡は入念に直しておくべきだし、仮に自分の作った後でなくても修復すべきとされていますよね。

ディボット跡の修復には「目土」を使うのが一般的です。目土は砂、または砂と芝の種を混ぜたもので、ディボット跡を埋めることで芝の根の乾燥を防ぎ、芝芽の再生を促すことができます。日本の多くのコースで、フェアウェイに用いられている「高麗芝」は、まず地下茎が地中横方向に発達し、そこから芽が縦に伸びていくため、目土によって地下茎を保護することが特に重要とされています。

ルール上では、「地面から完全は切り取られていないディボットを取り除いてはいけない」と言った細かい規則も定められているため、プレーの際には注意が必要ですよ。

 

ちなみに、ベントグラスに代表される西洋の寒冷地品種芝、いわゆる「洋芝」のフェアウェイの場合、芝の切れ端をディボット跡に戻しておくだけで芝が再生します。高麗芝とは異なり、洋芝の多くが1本1本独立して縦に生育する性質を持っているからだそうです。芝は「イネ科」の植物。水田に苗が育つ様子から、洋芝の生え方も想像できますよね。