ゴルフ用語辞典 ニューベント(new bent grass)
ニューベント(new bent grass)
ゴルフ場で使われている芝生ですが今では、沖縄など一部の地域を除いて、日本のほとんどのゴルフ場がベントグリーンを採用していることはご存じだと思います。これは、ベント芝(bent grass)の品種改良が進んで、日本の夏の高温多湿にも耐えられる新しいベント種「ニューベント(new bent grass)」の普及が最大の要因でしょう。
このニューベント芝の特長は、密集度が高く雑草や藻類が芝生集団の中に入り込みづらいこと、芝草が細く真っすぐに生えるので芝目ができにくい(傾斜に対して素直な転がりのグリーンになります)こと、低刈抵抗性が高く(短く刈っても弱ったり枯れたりしない)速いグリーンにできること、それに一番の理由である、耐暑性が高いことなどがあげられます。
これらの特徴により、雑草などがグリーン上に生えにくく、手入れが楽で、グリーンコントロールがしやすくなりますし、なんといっても芝生の植え替えなどでコースの制限等をしなくて済みますのでゴルファーへの負担もすくなくなります、しかも、合わせてゴルフ場自体の経費削減につながるということですね。
ニューベント芝は1種類の芝の名前ではなく、従来のベント種をしのぐ品質を持つ芝種の総称だそうです。代表的なのは「ペンA2(Pen A2)」という品種で、日本では男子プロトーナメント開催コースの、太平洋倶楽部御殿場コース(静岡県)等で採用されていることが有名です。
ちなみに、マスターズトーナメントが開催される、米・ジョージア州、オーガスタナショナルゴルフクラブでも「ペンA2」を採用しているといわれているのですが、実はコース(トーナメント)側がグリーン芝の使用品種を正式に発表したことはありません。これは、マスターズの素晴らしいコースコンディションが全世界にテレビ中継されるといった、影響の大きさを考慮してのことだそうです。芝種を公表することで、一部の芝草業者が利益を得ることを嫌った措置とのことです。
さすがというか、オーガスタナショナルコースの影響力の大きさが改めて実感されますよね。
関連記事
この記事を読んだ方へおすすめの記事はこちら