誤解されやすい基本 37 手袋(グローブ)は滑り止め!?

今回は、軽い話題で行ってみようと思います。 皆さんラウンドに限らず練習場とかでもスイングの際には(右利き左利きに関わらず)、手袋(グローブ)を嵌めておられることと思います。

ではこの手袋(グローブ)何のためにしているのでしょうか? 一般的には滑り止めの要素として考えられているようです。特に最近の手袋(グローブ)の宣伝文句(言い方が古いでね 笑)・キャッチコピーに良くあるのは、「素手の感覚で滑らない」「薄く皮膚感覚」などど記載されたものではないでしょうか?類似の商品が数多く発売されていますよね。

でも、ちょっと待ってくださいね・・・・。よ~く考えて見てください。このキャッチコピーの様に「素手の感覚で滑らない」ことを目指しているのであれば、いっそ手袋(グローブ)を使わないで、素手のままでも良いのではありませんか? それでは、ゴルフの手袋(グローブ)が開発された理由はどのような理由からでしょうか?

手袋を使うスポーツとしては、ゴルフと野球が代表的なものに挙げられますよね。ですが、競技の特性上、手袋(グローブ)に求められる機能は野球とゴルフでは若干異なるのです。野球のバットは1本の真っ直ぐな「棒」で、重心軸にズレがない道具ですので、たとえフルスイングしても手の中でバットが回ってしまうことはありません。ですから野球のバッティングで手袋を使う理由は、要するに衝撃に対する手の保護・すっぽ抜け防止という意味合いが強いのです。

それでは、ゴルフクラブの場合はというと、クラブシャフトという棒の先にクラブヘッドが付いていますよね。そうなると、シャフトの軸とヘッドの重心にズレがある道具ということになります。ですから、全力でスイングすれば重心のずれによって、手の中でグリップがねじれるという現象が起こる事になります。 ですから、ゴルフ手袋には野球のバッティング手袋以上にねじれに対する抵抗力が必要となるのです。 このことが原因で、ねじれに対応するため滑り止めという役割がより過大に評価されてきたものだと思われます。

結論としては、ゴルフのグローブを開発した目的は、スイングの際にグリップエンドの部分が、重心のずれにより左手の平の薬指と小指の所で少しだけ捻じれる方向に動きます。この動きをスムーズににして、手の平を傷めないようにとの意味で開発されたのだそうです。決して滑り止めの為ではないということでした。 結構意外ですよね!? 皆さんはいかがでしたでしょうか?