グリーンの芝目について その弐 読み方・観察の仕方

芝目に影響するその他の事

芝目」を決定する基本的な要素のついては、前回の話でお判り頂けたと思いますので、今回はその他の「芝目」に与える影響についてお話しします。

芝を刈る方向によっても「芝目」は変わります。通常(もちろん例外はありますよ)グリーンキーパーは 、「芝目」が少なくなるように芝を刈ります。自然の「芝目」に対して、逆目のラインで芝を刈れば「 芝目」が減ることになります。

ですから、「芝目」のない (少ない) グリーンでは、芝を刈る方向を日々変えるようにして「芝目」が出ないようにするのが一般的な訳ですね。また、「芝目」を減らすように芝をカットするための 道具(グルーマーと言います)を使うこともあります。最近では 新しい品種のベントグリーン(新種のベント芝)が使われ初めており、そうした芝は 密度が濃くシーズンを通して短く刈れるので、比較的早くて「芝目」の少ないグリーンを維持することが可能になってきているようです。

芝目の読み方、観察の仕方

グリーンの「芝目」は、芝を良く観察することでも判断することが可能です。(これが意外と難しいのですけれどね、言うは易く、行うは難しって奴です。管理人にとってはですけど・・・)良く言われているのが、芝が光って見える角度があれば、その方向が順目だという説、これは結構信憑性のある話のようです。また、よく判り易いのが「カップの周りの芝を見てみること」これで結構、「芝目」が分かることも少なくありません。(カップ淵の芝がどちらに傾いているかで判断できます)

さらに、同じグリーンであれば、短く刈り込んでいる時の方が相対的に「芝目」の影響が少ないと考えられます。加えて、エアレーターで穴あけした後のトップドレス(砂や肥料、農薬等を混ぜたものを施すこと)したグリーンは 、「芝目」の影響が少なくなって 相対的に「アンジュレーション(起伏)による影響が、大きくなる」と言うことも覚えておきましょう。

良いパットを打つためには、グリーンのアンジュレーションだけでなく、「芝目」が最終的なパッティングライン (スピードと曲がり具合) にどのように影響するかを判断できる能力が必要になるということですね。アンジュレーションの影響は 目で見たとおりですから、 誰もがグリーンを読む時にインプットしているはずですが、「芝目」の強いグリーンで 芝目の影響を考慮に入れなければ、「アレッ」 と思うような結果になってしまいます。

初めてのコースなどでは ベテランのキャディーさんやそのコースを良く知っている人に、予め 「芝目」の傾向を聞いておくと良いのではないでしょうか。

以上、「芝目」についてのお話でした。参考にして頂ければ幸いです。