ゴルフのトリビア メタルスパイクの禁止!?とスパイクレスの禁止!? 一体どっち?? その弐

前回からの続きです。今回はメタルスパイクの問題点(デメリット)について記載してみます。

 

メタル・スパイクの問題点

1.「規則 16条1項a. パットの線に触れること」 上記規則に 「パットの線には触れてはならない」との記載がありますように、スパイク傷を直すのは、そのホールが終わってからしかできません。ということは、スパイクで芝生がケバ立っても、さわることも許きれないという事になります。グリーンがよければよいほど、スパイク傷は目立ちますし、良い事はあまりありません。この点ではスパイクレスの方が有利になります。

2.グリーンの傷跡
スパイクによる穴を開けてやった方が通気性が良くなり、芝の生育上は良い?(との通説がありました、真偽の程は判りません)とは言え、スパイク数12が普通として、グリーン上で50歩ほど歩くと1グリーンに600のスパイク跡がつく事になります。18ホールで10,800。1日に60組、240人が歩いたら、約260万の傷跡がついて、年間では9億4900万の傷跡を付けることになってしまいます。あくまでも数字上の事ですけどね。果たしてこれがグリーンにとって良い事なんでしょうか?ちょっと疑問ですよね。

3.グリーンの状態
スパイク傷のないグリーンは、芝面がスムーズで、スピードも速くなるのですが、スパイクによってグリーンのスピードが遅くなってしまう事も問題だと思われます。結果、グリーンスピードを上げるために、ロールをかけ、刈り高も下げねばならなくなります。これは、芝生の健康にとってはあまり良い事ではありません。※芝も品種改良されて強く・良くなってはいますけどね。

4.コースの維持・管理 グリーン上にシューズから外れたメタル・スパイクの鋲があった場合、グリーン整備のモワー(芝刈り機)の刃にかかるとその修理のための費用(約5万円)とかのコストや、その為の時間の浪費など、全く不要なお金がかかることになってしまいます。モワー(芝刈り機)にとっては、メタル・スパイクの鋲とプラスチックのティーは地雷のようなもので、ゴルフ場としては、コスト面からして、全面禁止をしたいところなんでしょうね。

5.ハウス及び周辺
ゴルフ場のオーナーにとって無視できないのが、ハウス内のカーペット・床・家具の損傷です。メタル・スパイクとノン・スパイク、ソフトスパイクの揖傷の差は、カーペットに関しては10:1とも試算されているようですし、またクラブハウス周辺のアスファルト部分などもメタル・スパイクによる損傷が少なくないとのことで、無視できない要素となっているようです。

6.乗用カート
クラブハウスと同様に、乗用カートのメンテナンスにおいてもスパイクによる損傷が問題になるとのしてきもあります。

7.ゴルファーの健康
最後に、最も大きいのは年齢にかかわらずゴルファーの健康に与える影響なのですが、特にシニアゴルファーの場合、腰、背中、膝や足の関節の痛みがスパイクレスシューズとは全く違うという事らしいのです。ある時期(数年前)、多くのティーチング・プロやレッスンプロが、その生徒に対してメタル・スパイクの靴を止めるように忠告していたそうです。確かに足の裏から直接骨に響いてくるメタルスパイクシューズは、シニアに限らず、ゴルファーの健康に良いとは言い難いと思われます。

とまぁ、結構な数のデメリットが挙げられますね。長くなりました。