ゴルフの科学的考察 シャフトの硬さについて その弐
前回からの続きです。「シャフトの硬さ」についてなのですが、メーカーの表示はあくまでも同じ種類のシャフトであれば・・、という事なので、種類が異なればその硬さは異なるという事なのですね。
それでは正確な硬さを知ることはできないのでしょうか?そこで出てきた一つの答えが、「振動数」と言う尺度です。これはシャフトの手元を固定して先端側に重りをつけ振動させ、1分間に何回シャフトが振動するのか?を測定し数字で表したものになります。振動数の数字が多いほど硬いシャフトという事になります。※この他にも シャフトに重量をかけて そのたわみ量を計測するベンド測定法と言ったものもあります。
今ではいろいろなゴルフショップ・工房でシャフトの振動数を測定表示している所もありますよね。振動数が多いほど硬いというのは、想像してみれば判りますよね。例えばとても柔らかいシャフトを想像してみましょう。柔らかいのでグニャリとして、片方へ引っ張って放すとゆっくり振れます。硬いシャフトは早く振れます。
これは「しなり」を数値化したものだとも言えます。「しなり」はヘッドの戻りが速いか遅いかの違いになり、これはヘッドスピードに影響を与えます。つまり、スイングテンポの速いゴルファー(ヘッドスピードの速いゴルファー)は、振動数も多い方(早い)がスイングをし易いですし、逆に振動数の少ない(遅い)シャフトは振りにくいという事になります。
例えば、飛ばし屋のアスリートタイプのゴルファーが女性用の柔らかいクラブを使ってスイングしてみても、シャフトがしなり過ぎてヘッドのコントロールはとても難しいはずです。これはアスリートタイプのゴルファーのスイングテンポが速すぎて、インパクトのタイミングを合わせるのが難しくなるからなのです。
そこで、自分に合った振動数のシャフトの判断材料としては、スイングテンポを基準にすれば良いという事になります。スイングテンポはヘッドスピードに比例するからです。ただし、シャフトの振動数はその長さやヘッド形状によっても変わるので、注意が必要です。
もう少し、記載したいことがありますが長くなりますので、続きは次回(その参)という事で・・・・。
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