ゴルフの科学的考察 クラブシャフトの「調子」について

前回のゴルフの科学的考察「クラブシャフトの硬さのついて」の最後で『その他にも、クラブ選択に影響を与える要素として、シャフトのトルク(ねじれ方向の硬さの指標)や、キック・ポイント(先調子・中調子・手元調子等のしなりの基点となる所で、柔らかさやボールの上がり具合に影響を与えます)などがあります。』と簡単に記載していましたが、説明不足ではないかと思えましたので、もう少し詳しくその内容について追加記載したいと思います。

今回はそのうちの一つ、「調子(キック・ポイント)」についてです。

簡単に言えば、「シャフトのどの部分が最もしなりやすいのか?」を表したもので、通常は次の3つがあります。
① 先調子(low kick point) シャフト先端部(チップともいいます)がしなりやすい。
② 中調子(middle kick point) シャフト中央部分(センター)がしなりやすい。
③ 元調子(high kick point) シャフトの手元側(バット)がしなりやすい。

この他各調子の中間として、先中調子とか中元調子と呼ばれるものもあります。ここで一つ、一般的に大変よく誤解されている部分について記載しておきますね。「〇〇調子」と記載があると(例えば中調子)、その部分(センター)が最も柔らかいといった誤解があるようです。これはあくまでも相対的なものなのですが・・・・。つまりシャフトはどのようなシャフトでも先端側(細い部分)が柔らかく太くなるほど(手元側へ行くほど)硬くなるのが当たり前で、この基本を抑えたうえで更にその部分がしなりやすい(柔らかい)という事なのです。

これって、皆さんどうですか?やっぱり誤解していましたか?実をいうと自分も以前はこのように思っていました。単純ですよね。完全に間違っていると云う訳ではありませんが・・・・・・・、やはり誤解しやすいですよね。

さて長くなりましたので、続きは次回という事で・・・・。