誤解されやすい基本 17 体重移動(重心移動) ③
前回に引き続き「体重移動(重心移動)」についてです。
スイング軸の移動と「体重移動(重心移動)」は違う。
スイングの中で重要な部分として「スイング軸」があります。このスイング軸としての「体重移動」はどの様になるのでしょうか?。様々なレッスン書やティーチィングプロが言っているのは、スイング軸の中心は背骨の外側(身体の中ではなく外側になります)にあり、テイクバックからトップにかけては、「回転運動の一環として」腰を回す動きの中でスイング軸が、中心から右股関節の上まで移動して、切り返しからフィニッシュにかけては、右股関節から左股関節へ移動をする事になります。
そうです、スイング軸の移動としては左右の股関節の間で行われると言うことになります。しかもスイング軸を中心とした回転運動に伴うものですので、仮に腰が45°回ったとすれば、水平距離として股関節間の距離(片手、手の平分くらい)の半分の間(8㎝前後、最大でも10㎝くらい)でスイング軸の移動を行う事になります。そうです、かなり短い距離間での移動なんですね。
このスイング軸の移動に伴い、「体重移動(重心移動)」が行われます。繰り返しになりますが、スイング軸の移動と「体重移動(重心移動)」は別なのですね。この辺が大変重要なのですが、多くの方々が混同されており、誤解の基となっている部分だと思われます。
体重移動と飛距離の関係について
背骨の外側(背中の後ろ側)の尾てい骨から首の付け根後ろにかけてスイング軸があります。この軸を中心に左右に最大10㎝くらいの幅でスイング軸の移動が行われるのですが、正面から見ていた場合その移動距離はほんの僅かにしか見えません。スタンスした両足の間であれば、40〜50㎝くらいの距離ですが、軸としてはそんなには動かないのです。
このスイング軸の移動に伴う重心の移動は、スイング軸が身体の外にある分、当然ですが多くなります。これを極端に大きく取っているのが 石川 遼 プロ です。あの若さと身体の柔軟性・筋力があっての事なのですが、我々一般人にはとても真似出来るスイングではありません。あのスイングが出来るから300y オーバーの飛距離が出るんでしょうね。
石川 遼 プロのスイングで判る様に、スイング軸の移動幅が大きければ大きい程、ボールの飛距離は伸びますが、スクエアなインパクトを迎える事は逆に難しくなります。技術と体力・柔軟性があって、尚且つミート率が安定して高ければ良いのでしょうが、プロでも難しい領域だと思われます。遼君でも時々ティーショットを曲げているくらいですからね。ですからトーナメントに出ている多くのプロでも腰の動きはそう大きくはないのが判ると思います。
プロを目指す人は別として、我々一般人としては、あまり無理をして「体重移動」を多くする事は無いようですね。
次回は具体的な「体重移動」についてです。
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