ゴルフ用語辞典 90度ルール(90-degree rule)

90度ルール(90-degree rule)

ボールのあるところまでカートで近づける利便性と、コースの保護を両立させるための乗用カート走行方法、それが「90度ルール(90-degree rule)」といい、最近は日本のコースでも採り入れるところが増えているとのことらしいですよ。

カートの種類には大まかに別けて2種類有ります。
①コース脇にセンサーが埋め込まれていて決められたルートを自動で走行するリモコンタイプで動く4人乗りのカート(キャディさんがいる時には5人乗り?)。

②車と同じ感覚でプレーヤー自身が運転してコース内を走れる2人乗り・もしくは4~5人乗りの乗用カート

2人乗り・4~5人乗り用カートがもっとも便利でボールの横へ止めて打ったら即移動が可能な為、多くのゴルファーには喜ばれています。特に年配の方や持物の多い女性たちにも重宝がられています。この辺の利便性については楽で快適なゴルフができるため、だれも文句は無いと思いますが、反面多くの問題も出てきている事も事実のようです。

どの様なことかと云いますと、ゴルフコース内を自由に走って行ける為、樹木を痛めたり、池に落ちたり、無人カートが動いて事故を起こしたり、運転するタイプは運転操作ミスによる事故(死者も出ています)や、急ハンドル・急ブレーキによるコースの傷み・・・・などですね。

乗用カートでコース内を走行すると、芝にかかるストレスも大きく、特に雨の降った翌日などはコース内が緩くなっている為芝に対するダメージが大きいのです。ボールの所までカートで行ける利便性と、コースの保護を両立させるためのカートでの走行ルール、それが「90度ルール(90-degree rule)」なのです。

90度ルール」が適用されている場合、プレーヤーは基本的にカート道路の走行が義務付けられる事になり、フェアウエー走行はできません。乗用カートがボールの真横の地点まで来たら、そこから降りてボールのところまで行き、プレーし終えたらまた真っすぐカート道路の乗用カートまで戻ります。これを繰り返すことで、フェアウェイへのダメージを最小限に抑えることができることになります。

ちなみに、日本でリモコンカート(プレーヤーが自由に運転できないタイプ)が多いのは、主に安全面を考慮してのことなのですが、4人乗りカートを導入しているコースが多いということも要因のひとつとなっているようです。4人乗りカートは、海外で一般的な2人乗りカートに比べかなり重くなってしまうため、芝に対するダメージを考慮すると、フェアウェイ乗り入れを許可するにはちょっと重過ぎるようです。

フェアーウエイ走行可のコースでも、出来るだけ芝に対する負荷を与えないような運転をしたいものですよね。これも「大事なマナー」だと思います。