グリーンジャケット(the green jacket)
グリーンジャケット(the green jacket)
4月の最初のフルウィーク(月曜日から日曜日までの週)に開催されるメジャートーナメント、マスターズの優勝者には、その証として「グリーンジャケット(the green jacket)」が贈られることが慣例となっていますよね。
このジャケットは元々、会場となっているオーガスタナショナルゴルフクラブ(米国ジョージア州)のメンバーが大会期間中着用していたものだったそうです(ギャラリーがコース関係者をすぐに見分けられるように、1937年から着用)。トーナメントの勝者に贈られるようになったのは1949年からのことで、その最初の優勝者はサム・スニードでした。優勝者に敬意を表してクラブのメンバーとして迎え入れるという意味が込められているのだそうです。
ちなみに、贈られたジャケットは優勝者が一旦は持ち帰り、翌年のトーナメントの際にクラブに返却、その後保管されるのだそうです。タイガー・ウッズのように複数回優勝しているプレーヤーのジャケットは、体型が大きく変わらない限り、基本的に1着だけなんだそうです。
I would never wear the green jacket.(グリーンジャケットは着ないよ)
そのタイガーウッズは、かつてこう云いました。
優勝すると、当たり前なのですが優勝トロフィーをもらいます。過去のチャンピオンの名が刻まれたトロフィーに自分の名が刻まれるわけですよね。それは「とってもいい気分」ではあるけれど、「でも、それは単なるヒストリーだ」とタイガーは言うのです。
「僕がグリーンジャケットを着るのは、たった1度、チャンピオンズディナーに出席するときだけだ」マスターズ優勝者だけに入場が許可されるクラブハウス内の特別なロッカールーム。そこで開かれるチャンピオンズディナーにグリーンジャケットに身を包んで赴き、今は亡き偉大なる過去の優勝者たちとゴルフに関する様々な会話を交わすことができたのではないでしょうか。それこそが本当の財産であり、グリーンジャケットの最大の効用なのだとタイガーは語っていたようです。
オーガスタを制した者たちだけで空間と時間を共有し、自分もゴルフ界の偉人の仲間入りを果たしたことを実感する――それが、自覚と自信を促し、ゴルフに対するモチベーションを高めていたのでしょうね。
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