誤解されやすい基本 29 左腕を伸ばせ? 2
前回からの続きです、
「左腕を伸ばす」と言われた場合、あなたはどのような状態を想像しますか?
多くの人が、「左腕を伸ばす」 ⇒ 「左肘を突っ張る」といった誤解をしてしまうのではないでしょうか? もちろん意図しているわけではないのですが、誤解を生じやすい部分ですよね。このように誤解したままスイングを行えば、連動が肝要である左肩甲骨と左腕の動きがバラバラになってしまい、トップスイングの時点で左肩甲骨の動きが浅くなってしまって、クラブフェイスのコントロールができにくくなってしまいます。
一番わかりやすい例が、バンカーショットの際に大ダフリや大トップをやってしまう大方の原因が、この部分の「肘に調整幅を持たせていない」、つまり左肘を突っ張ったままの状態でスイングしているせいなのですね。
考えてみてください。バンカー内ではクラブヘッドをソールすることはできませんよね。浮かせて構えなければいけないわけですから、実際にショット(スイング)する時は構えた時とは違う位置、ボールの手前の砂を打つようにクラブヘッドを持って行かないとうまく打てません。この部分の調整のためにも、ほんの少し(見た目では真直ぐ伸びている?と見えるほど僅かですよ)左肘を曲げて構える必要があるのです。
まあ、あまり深刻に考えるとこはないのですが、人間の体というのは大変良くできているもので、浮かせて構えても実際のスイングでは肘が伸びてしまうので意識していなくてもうまく打てる場合が多いのですが、理屈をわかっているのとそうでない場合とでは大きな差があると思われます。これは事前にミスを予防することに繋がります。
皆さんはいかがでしょうか?
バンカーショット以外のスイングに於いても、バンカーショットほどの差はありませんが同様の微調整が必要ですので、「左腕を伸ばせ?」といったアドバイスは、超初心者(ゴルフをこれから始めますといった人)のスイングチェックの際に基本動作(曲げてスイングする人がとても多いので)としてのチェック以外では忘れてしまった方が良いようですね。
特にフェアーウェイウッドを振る時などは、意識して左肘にほんの少し余裕を持たせた感じでアドレスしては如何でしょうか。これだけですべてがうまくいくと云う訳ではなく、前傾姿勢の調整とかも必要なのですが・・・・・・。もちろん現時点でうまく打ててる人はそのままで結構ですよ。ダフッたり、トップしている人は試してみる価値があると思いますが、いかがでしょうか?。
その他スイングチェックの際に注意すべき点としては、右手と左手が交差して入れ替わる時点(スイングクロックの8時半の位置)で逆に右手が曲がり始め左腕が伸びていきます。ですので、この時点以降では「左腕を伸ばせ!」が正しいことになってきます。この後トップに至るまでは”可能な限り”左腕を伸ばしておいた方がその分スイングアークが大きくなります。※肘ではなく腕ですよ腕!、肘を突っ張るのではなく、肘にやや余裕を持たせて腕を伸ばしたまま左肩を後方に押込む感じです。
要は、細かい部分を無視すれば、スイングの全体の中で「左腕を伸ばせ!」というのは、テイクバックの後半部分以降についての指導・アドバイスということになります。
但し、無理に伸ばせと言ってるわけではありませんので、誤解のないように!。個人により体の柔軟性とか体力等の個体差がありますので、あくまでも”可能な限り”で良いようです。
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