ゴルフ用語辞典 フレックス(flex)

フレックス(flex)

フレックス【flex】は、ゴルフクラブのシャフトの軟らかさ(あるいは硬さ)を示す言葉です。 本来の英単語の意味は、曲がる、動かす、弾力性などの意味を持っています。

1920年代に、それまでのヒッコリー(北米産のクルミ科の木)製シャフトに代わり、スチールシャフトが製造されるようになってきました。製造を行っていたシャフトメーカーは、シャフト径の太さや外周壁の肉厚を変えることで、その硬さにバリエーションがつけられることを発見したのです。そうして、よりゴルファーのスウィングにフィットするシャフト選びの指標として、フレックス(柔らかさ・硬さ)を表示するようになったわけです。

これらの表示ですが、現在と同様に軟らかい順にL、A、R、S、Xとなっていて、当時から変わらないで続いているようです。L(Ladies)は女性用、A(Amature・アマチュア)はシニア用。R(Regular・レギュラー)が一般的な基準となる硬さで、S(Stiff・硬いという意味)は硬め、X(Extra-stiff・更に硬い)はかなり硬めといった意味合いの表示になっています。

では、Aがなぜシニア用なのかというと、フレックス表示を始めた当初、メーカーはこれをアマチュア(Amatuer)用と定義していたからだそうです。しかしながら時代が進むにつれて、シニア男性がこのフレックスを使うことが多くなり、現在では「シニア用」として定着して来たようですね。
実は、フレックスには「Rはこのくらいの硬さ」という明確な基準がありません。意外なようですが、AというメーカーとBというメーカーでは、同じRでも硬さが異なっているのです。これは、他のフレックス表示についても同様です。ですから、クラブを買い換える際には、その点を承知したうえで、クラブ選択(フレックス)を行う必要があるということです。

細かいことにまで工業規格を定めている日本が、ゴルフクラブのフレックス表示については、いいかげん?というか、鷹揚な対応をしているというのはなんだか不思議な気がしますよね。