ゴルフで使う「間違いやすい言葉」  その弐

前回からの続きになります。何気なく使っているカタカナ言葉・英語と思い込んでいる和製英語の「間違いやすい使い方」についてです。

今回取り上げるのは、まずは「ピン フラッグ(pin ・ flag)」どちらも旗竿のことを意味する「ピン」と「フラッグ」を重ねてしまっています。使う場合は、どちらか一方だけで良い事になります。「Pin」を辞書で調べてみますと、

    つき刺したりはさんだりして、物を留める道具。虫ピン・ネクタイピン・ヘアピン・安全ピンなど。
    部材を接合するために端にある穴に挿入する細い丸鋼。
    ボウリングで、瓶の形をした標的。
    ゴルフで、ホールにさす目印の旗、または旗竿。
    登山で、ザイルを使って確保するときに支点とするハーケンなどのこと。

といった感じで記載されています。当然ですが、ゴルフですので4の意味で、旗竿・旗を指す言葉になります。ちなみに「旗竿」は[flagstick]とも言いますが、あまり使われませんね。「ピン」の方が短くて簡単だからだと思われます。「Flag」は旗ですね。

くれぐれも「今のショットはピンフラッグに向かって一直線って感じだったよね」等と、間違った使い方をしないようにしましょうね。「頭痛がする」と言えば良いのに「頭痛が痛い」と言っているのと同じことになってしまいますよ。(笑)

 

続いて取り上げるのは、「ホール・カップ(hole ・cup)」こちらも前述したピンフラッグと同様に同じ意味が重なってしまっている例になります。どちらか一つでOKですね。

辞書で調べてみると、「cup」 は

1:紅茶・コーヒー用の耳付の)茶碗

2:聖餐杯・聖杯、

3:Theを付けて聖餐、あるいは優勝杯・優勝杯を争う試合

の意味とあります。

「hole」 の方は、穴・巣穴・欠陥等の意味ですね。

おっと、大事な意味を忘れてしまうところでした。

ゴルフでは、グリーン上に設けられた、直径4.25インチ、深さ4インチの穴をカップ(Cup)またはホール(Hole:規則上ではホール)と呼びます。

ちなみに、「ホール」はゴルフコースに於けるティーインググランドからグリーンまでのことを指す言葉としても使われることはご承知の通りです。

 

おまけでもう一つ「ニヤピン (near  pin)」、これも間違っていると云う訳ではありませんが、日本語化した和製英語ですので、外国の人達に言っても通じません。英語として使う場合は、「nearest  to  the  pin 」となります。和製英語によくある全体を省略して造語した言葉になります。前回お話しした「ドラコン」と同じですね。

このほかにも「フックライン・スライスライン(hook line ・  brak to the left)」と言う言い方ですが、本来三次元的(中空での曲がり具合を表す、フック・スライスなので)な表現で、グリーン上などの二次元での表現としては使わない言葉になります。まあ、和製英語として使う場合は、間違いとは言えませんけれど外国の人達には通じない言い方になります。

 

和製英語は、ゴルフ用語に限らず言い得て妙といった表現に感心してしまうことが大変多く、改めて日本人の感性というか輸入したものを巧く加工する技術に感心してしまいます。けれども、日本人同士であればといった前提条件が付いてしまいます。

外国人とプレーする際には、通じない言葉になってしまいますので注意しましょうね。