ゴルフのトリビア なぜ、Teeと呼ぶようになったのか? その弐
前回からの続きになります。
Teeの語源はケルト語でhouse(家)を意味する[tigh]から来ているという説があります。Tigh は「家」を意味し、ゴルフでは初球を打ち出す場所を示しています。Tigh(tee/house)はスコットランドで行われていた氷上のゲーム「カーリング」のtee/house(色を塗られた円)と関係があるようです。ゴルフのショットを始める場所は、前回記載しました、ルール1の前のホールを中心にした1クラブ長の円内です。
そうですね、(1クラブ長の円内)というのは、まさにカーリングのtee/houseの形ですよね。このことから、ゴルフのショットエリアをteeと呼んだのでしょうね。但し、若干異なっていることは、カーリングのteeはゲームの目標エリアであるのに対し、ゴルフではスタートエリアと言う点でしょうか。因みに、カーリングのスタートエリアはhog lineと呼ばれています。
※この他にもオランダ語 tuitje(Tuitje は「土や砂を盛り上げた球座」のこと) が転訛してteeとなったと言う説もあります。
時代と共にTeeをするエリアは、前のホールから1クラブ長と定められていたものが、だんだん長くなって2~4クラブに変わって行くのですが、現在のようなスタイル(グリーン上ではなく、別のエリア”ティーインググランド”)に定められたのは、19世紀の後半のSt. Andrewsが始まりのようです。
当時は、ルールに記載されているように、tee は砂を積み上げて作られました。そのため、サンドボックスが置かれ、teeを作った汚れた手を洗うための水とタオルが用意されていました。時代が変わり、サンドボックスは、ショット後のデボットを埋めるために用意されていますし、水とタオルはボールを拭くために使われていますが、初めの頃とは大分、趣が異なってきていますよね。
この原因としましては、19世紀の終わりから20世紀の初めにかけて、ゴムやコルクで出来た再利用できるteeが出始めたことによるようです。出初めの頃のTeeは、地面に置いて使う形が一般的だったようで、現在のように地面に刺して使う形は1892年に英国人 Percy Ellisが、発明した[Perfectum]という商品が始まりとされています。
しかしながら、発売当時は依然として砂を積み上げたteeを使う人が多く、teeが商品として広がったのは、1921年に[Reddy Tee]が売り出された事によるようです。面白いことに、teeの発明者には歯科医が多いとのことなのですが、そう言われて改めてteeを見ると、歯根に似ていて歯医者さんが発明したのも頷ける気がしますよね。(笑)
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