ゴルフの科学的考察 パッティング 1 その四

前回お約束しましたので、今回はパッティングのミスとなる4つの原因について科学的検証をしてみたいと思います。

皆さんはグリーン上に上がって、自分のボールのマークした後はカップインの為に何を確認しますか?カップまでの距離を確認?カップまで何歩(〇m、)。それともグリーンの傾斜(カップまで登っているのか?下っているのか)?はたまた,グリーンのその日の速さを計算の上タッチの確認でしょうか?まあ、いずれの順番に関わらず、タッチのイメージをするでしょうね。

その後にラインの読みに移行していくと思われます。真っ直ぐ(ストレート)か?左右のどちらに曲がるのか?はたまたスネークラインなのか?曲る場合の頂点はどの辺になるのか?以上を想定した後、最終的な仮想カップを想定し、更にそこへ運ぶためのスパットを決めるといった手順と言うか、ステップを踏んでいくものと思われます。但しこれらの想定(作業)は、全部頭の中で行っていることに注意してください。

頭の中(脳内には)にはこれまでのパッティングについての各自それなりの経験値と情報が収められているはずです。ちょっと科学的に言えば脳内中心部にある海馬と呼ばれる部分にこの情報は入っています。ゴルファーはこの海馬内の様々な情報の中から、必要なものを引き出してパッティングに対応したものを選びタッチとラインを決めているということになります。

そうしてようやくアドレスに入っていくということです。言葉にするととても長い文章になりますが、頭の中でほんの数秒~数分で判断を下している訳ですので、やはり人間の脳とは素晴らしいですよね。

この後は体の動きになるのですが、これは技術の問題になっていきます。つまり、頭の中でイメージした通りの距離感・タッチでストロークができた時に体は思ったとおりに動いたことになり、技術的には完璧なストロークを行ったということになります。後はイメージ通りのラインでカップインできるのかどうか?カップインしたのであれば、技術と共に脳内での作業(距離感とラインの読み)も正しかったと言うことになりますね。

と言うことで、パッティングを成功させるためには、

1.距離感の読み

2.ラインの読み

3.狙った方向へ打ち出す技術

4.イメージしたタッチを再現する技術

以上の4つがきちんと実施できなくてはならないということになります。逆に言えば、このうちの一つでもミスがあれば、「そのパッティングではカップインできない」ということになる訳です。前回パッティングの上達にはミスの原因をきちんと検証しないと上手くならないと記載しましたよね。ミスの原因は上記の4つの中に必ず入っています(一つとは限らず複数の場合もあります)ので、ミスをしたときには何が悪かったのか?といった検証を習慣付るようにすることが必要と言うことです。

特に自分のミスの傾向を理解しておけば、その対策も立てやすいし、上達の近道になるでしょう。できるだけ同じミスを繰り返さないようにすれば、貴方のパッティングの上達はもうすぐそこまで来ていると思われます。頑張りましょうね。

次回は、曲がる場合のラインの決め方(薄めのラインでしっかり打つのか?それともジャストタッチで集めのラインとするのか?)について検証してみます。