誤解されやすい基本 48 パッティングの登りは簡単!?

グリーン上における傾斜のなかで登りと下り、どちらが簡単ですか?

この質問をすると多くの方が「下りは難しい、登りは比較的に簡単」とお答えになるのではないでしょうか?理由としては、下りは傾斜の読みが難しく微妙なタッチになるから、登りはこのタッチをあまり考えなくても良い(多少強く打っても入り易い)からだと思われます。

ですがこの考え方はちょっと違います。というか正しくありません。整備された良く走るグリーンでは下りのラインの方が易しいのです。なので、「登りのラインだからOKと言うのは簡単に言わない方が良いでしょう。その理由について記載してみます。

仮にラインを右へのスライスラインとしましょう。距離がそんなにない場合は曲りを無視して真っ直ぐやや強めに打てばOKですよね。ですがやや距離があったり、曲りが強い場合は、少しでも外すと傾斜の方向、つまり重力が働く方向(カップから遠ざかる方向)へより大きく外れてしまいます。オンラインの場合を除き、いずれにしてもカップから遠ざかる方へ外れていきます。

逆に下りの場合は、重力が働く方向はカップ方向へなりますので、カップから外れない方向へ(カップへ焦点があっているような感じとでも言いましょうか)曲がって行きます。つまり外れにくいということですね。フックラインの場合は上記と曲がり方は逆になりますが、登りが外れやすく下りは外れにくいというのは同じです。

何故常識としては逆になっているのでしょうか?多くの場合、重力による湾曲を考慮していないからだと思われます。他の要素、つまり上下に対する加速度によるタッチの差を重視しているからだと思われます。もちろんタッチは重要ですが、曲がり具合を考えると、下りの方が曲がりは少なく、登りの方が大きいということをきちんと考慮すべきだと思われます。

タッチが弱いということは途中の障害による影響を受けやすく、整備不足のグリーンではやや強めのタッチで打つ必要があります。しかし整備の行き届いたグリーンでは途中を気にせずに打てるため、下りのラインの方が易しいと言うことになるのです。

結論としては、「整備の行き届いた滑らかなグリーンでは下りのラインでやや強めに打つとボールはカップの方へ引き戻されるのでカップインしやすい。」と言うことになります。

如何でしたでしょうか?結構面白いと思いませんか。