「ゴルフ場の除草剤って、大丈夫なの?」 という疑問②

前回からの続きです。植物用成長ホルモンを使った除草剤以外のものは、果たして安全なのか?。 もう少し詳しく調べてみました。

 

ゴルフ場の芝生の除草剤は安全である理由①

「芝生除草剤は人間にも家畜にも無害である。ゴルフ場で除草剤を用いて環境汚染(公害)は起こり得ない」「少なくとも芝生除草は、除草剤利用分野の中でどの分野の利用よりも環境汚染に関係がない。」これは芝生の除草剤の研究を長年続けてきた研究者のことばです。

それではその理由は?、芝生に使われる除草剤は、芝生の中で微生物・光等によってバラバラに分解されてしまうそうです。そして最後は天然の水、二酸化炭素、アンモニアとして消失(土壌に吸収される)してしまいます。このように芝生の除草剤は、そのゴルフ場から外部に出ないようになっています。これが無公害であるという根本原理になるのですが、一部の人の中にはこれらの事実以外の事をことさら言募り、「薬そのものはそうでも間違いを起こすのが人間である、だから、間違いが起らないとはいいきれない。」などと論理のすり替え(除草剤の問題からこれを管理する事の問題へ)を行って、恥とも思わない輩がいるのも事実なんですよね。

くれぐれも無責任なマスコミの口車に乗る事がありませんように! ご用心、ご用心。

 

ゴルフ場の芝生の除草剤は安全である理由②

実際に芝生に用いる除草剤はすべて普通物(特殊なものでないという意味)で、人畜毒性の心配は全くなく、毒物でも劇物でもありません。調べてみれば判る事ですが、農水省の厳しい検定を通ったものしか使用出来ません。おまけに、芝生除草剤の主力は、土壌にまいて芝生から発芽する雑草の芽を止める土壌処理除草剤であるといことも安全性を一層高めている一因です。これは、雑草は発芽のときが一生のうちで一番除草剤に弱く、除草に必要な薬量も最も少なくて済むのでさらに安全性は高まることになるわけです。

芝生にまかれた除草剤は、芝生土壌の表層(地肌から1~2センチ)に良く吸着されて、その除草剤の処理土層を形成します。これを除草剤処理層と呼ぶのですが、雑草はこの層から発生し、それより下からはほとんど発生する事はありません。発芽した雑草は水とともにこの処理層の除草剤を吸いこんで枯れることになります。一方、芝生の根は除草剤処理層より下方に縦横に伸びているので、芝生には影響が無く、無害と言うことになる訳です。

これが芝生には効かない除草剤の真相でした。これ迄何となくゴルフをする時に目を背けていた部分「ゴルフ場での除草剤の使用 = 環境汚染に繋がるのではないか?、= ゴルフをするってことは、一部これに加担してるのでは・・?」という後ろめたさみたいなものから、ようやく解放された気分です。この点において、誰はばかる事無く、堂々とゴルフを楽しむ事が出来ますよね。

めでたし、めでたし、おしまい。(笑)