誤解されやすい基本 49 つま先上がり(フック)・下がり(スライス)する!? 

つま先上がりはフックする」、あるいは逆に「つま先下がりはスライスする。」傾斜地でのショットについてタイトルに挙げたことはよ~く言われていますよね。果たしてこれは本当でしょうか?

結論から行きますと、決して間違っていると云う訳ではありません。傾向としてその通りなのです。例えば、つま先上がりでフックする理由は、アドレスをした際にクラブのソールを傾斜と平行に構えてしまうことが挙げられます。クラブの先の方(トゥー側)が上がってフェースが左を向いてしまいます。理屈はお判りですよね。平坦な場所と比べると傾斜によって上にボールがある状況なので、傾斜に垂直な線を描くとこの線は、後方から見た場合左を向いています(左に倒れて見えるといった方が判り易いでしょうかね)。

当然ですが、この状況でそのままいつも通りにスイングすると左へ行ってしまいます。併せて左へ飛び出したボールが重力で垂直に落ちてきますので傾斜から見るとフックがかかったように見えるということも、より左へフックしているように見えてしまうのです。

逆につま先下がりの場合は、上記と反対になります。

それではこのような傾斜力のショットの場合、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか?

基本としては、つま先上がりではクラブのヒール側を浮かせて短めに持ち、ソールを斜面に合わせないで水平に構えます。こうすれば足場はつま先上がりでもクラブは平坦な場所で構えた時と同じになりますので、ライさえよければ真っ直ぐに打つことも十分可能になります。前傾角度も傾斜に合わせてやや起こす感じで、ボールの位置はやや遠くになります(水平の位置の場合に比べて)。

つま先下がりの場合は上記と逆のパターンになるのですが、ソールを水平に構えるのは同じです。こうすれば真っ直ぐのボールが打てるはずです。但し、傾斜によってはクラブネックが斜面に当たってしまう場合が考えられますので、打出し方向をクラブネックが当たりにくいやや左向きに構えて、ネックが斜面に当たらない工夫が必要です。また前傾角度は上記とは逆でやや深く、更にボールの位置はやや自分に近くなります(水平の位置の場合に比べて)。

いずれにしても、タイトルのように頭から思い込むのではなく、工夫次第で真っ直ぐにも打てるということを、覚えておいてください。傾斜地でのボールの行方の傾向と理屈を頭に入れたうえで、状況に合わせた選択肢の中からベストと思えるものをチョイスできれば、おのずとスコアーも良くなってくるものと思われます。