ゴルフ用語辞典 IP (インタークロスセクションポイント) 

IP(インタークロスセクションポイント

何度かIP(インタークロスセクションポイント)という用語を用いて記事の記載をしましたが、「何のこっちゃ?」と思われている方もいらっしゃると思いますので、念のため説明しておきたいと思います。

IPは、インタークロスセクション・ポイント(intercross-section point)の略。これは本来、ゴルフとは関係のない測量・土木工事用語で、横断面がお互いに交わる所という意味です。測量や土木工事の際に、まあ簡単に言えば、ある一定の区間に置いて転換点、あるいは基準点とされる点のこと。

これを基準にして、測量を行ったり、土木工事では土量積算や施行計画の際の基準点としています。

ゴルフコースは通常ショートホールを除き、ティグラウンドとグリーンを一直線に結ぶ線に沿って設計されていない(ほとんどの場合、若干の曲りがありますよね)ので、セカンドショットを打ちそうなポイントのフェアウェイセンターを中間地点(par4の場合)とし、ティまでとグリーンまでのそれぞれを結ぶ2本の直線の変曲点(交点)、それがIPとなります。

ですので、Par4の場合はIPは1点、Par5の場合はIPは2点(セカンド地点と第3打地点)あることになります。

ゴルフ場によって、ティグラウンドから一定の距離※のフェアウェイセンターに、旗が立っていることがありますよね。あの地点が多くの場合、「IP」と呼ばれる地点となっています。  (※バックティから230〜250y地点という場合が多いのですが、この10年位では、クラブ性能やボールの性能が上がって来た為、275y地点としているゴルフ場が多いようです。特にプロのトーナメント開催が行われるコースでは、コース改造の際にIPの位置を275y地点に変更して設計を行っているようです)

土木工事のIPとランディングポイントの違い

ちなみに土木工事の場合は、仮の地点であるIPは必ずフェアウェイのセンターにあります。ですがフェアウエイセンターというだけで多くのゴルフ場におけるIPは、ゴルファーにとって狙うべき理想のルートポイント(ランディングポイント)を示しているというわけではありません。IPをランディングポイントと誤解されている方も多いようですが、異なります。

単にフェアウエイのセンターとなっている場合がほとんどで、ティショットの理想的なランディングポイント・エリアは、大抵の場合フェアウェイの前後左右どちらかにずれているし、ゴルフ場の設計家もそのように設計しているからです。

ゴルフ場設計の場合、次打のべストポジション周りにハザードを置く事が基本となっている為に、曲がり角にバンカーを配置する事が多いようですが、結果としてハザード近くのフェアウエー(中央ではない)がランディング・ポイントに設定されている事が多いという訳です。 つまり、設計上でもフェアウエー中央がベストポジションとはならず、その前後左右のどこに設定するのかがハザードの配置を含め設計者の腕の見せ所ってことになる訳ですね。

以上を知った上で考えると、バックティー(要はプロが打つ場合を想定した距離)から250y付近となれば、アマチュアの我々がレギュラーティーから打った場合に、ハザードに嵌り易い訳が判りますよね。

だってその辺(アマチュアの打球が来やすい地点)にわざと狙ってハザードを設置しているのですから・・・・・。

コース設計者の罠にはまらないよう、前日にはよ〜〜くハザードの位置関係を把握しておいて、攻略はどうするのか?考えた上で当日の本番に臨めるようにしましょうね。