誤解されやすい基本 14 トップでは左肩をアゴの下まで回せ! 改訂版 その壱

かなり古い「ゴルフの常識」です。

これも古くから言われている「ゴルフの常識」のひとつではないでしょうか?

そもそも「左肩をアゴの下まで回せ」という理論は、相当古いもので長身の外国人を対象にしているのではないかと思われます。

これを日本人の一般的な体型で実践しようとすると、左肩の上にアゴを乗せるといった、不自然で無理のあるスイングになってしまいます。

首が長くて身長が高く、体が柔らかな人であればこれも不可能ではないのかもしれませんが、首が短くて身長が低い日本人、特に体が硬い中高年のゴルファーにとってはテイクバックの途中で右膝の踏ん張りを崩して(スウェーして)、腰を大きく回さなければ出来ない事になってしまいます。

身体の骨格や、その造り、柔軟性、可動域といったものは一人一人みんな違いますので、その人に合ったスイング作りが大切です。

 

 

もう一つは、これも前に取り上げましたが「ボールを良く見ろ、見ておけ」といった間違った常識とのつながりがあるものと思われます。

ボールを注視する為には腕が邪魔しないこの言葉は、大変都合の良い「互いの言葉を正しい理論として助け合う」相互扶助的な常識として利用された感があります。

※本来は「左肩を回せ、アゴの下に入るくらいまで回せ!」という意味で、しっかり肩が回っていない人や、腰の回転が不足していた人に対する矯正のアドバイスだったものと思われます。

なので、画一的にすべての人がそうなるのではなく、個人個人の体格・柔軟性・各関節の可動域等に合わせて可能な限り!ということです。

その他の「誤解されやすい基本」の例に漏れず部分的な矯正の為に使われたもので、その意味では間違っている訳ではありません。

ですが時間の経過と共に意味が一人歩きをして、変形して行ったものだと思われます。