誤解されやすい基本 17 体重移動(重心移動) ④

前回、「体重移動」(重心移動)とスイング軸の移動は違うというお話をしました。

これまでの事を踏まえ、具体的な体重移動はどうすれば良いのかということで、以下にお話しします。

 

具体的な体重移動について

最近のゴルフ雑誌やレッスン書の中には、「体重移動」はするな!」とか、「体重移動」は不要だ!」とか、「一軸打法」とかの記事が記載されている事がありますよね。キャッチコピーとしては、これまでの常識をくつがえす言葉で、多くのゴルファーの「えっ!」と思わせ、購買意欲をくすぐるのに成功していると思いますが、前回の記事で説明した同じ様な内容についての事を、視点や言葉を変えて極端に言っている場合が多いような気がします。

具体的な「体重移動」については、アドレスした状態(体重配分としては50:50)からスイング2.5の時点(クラブシャフトが水平の位置)で腰が45°くらいまで周った時点で、右股関節へ体重の80%位が移り始め、更に左肩を飛球線後方へ押し込んでコックし腕が水平の位置まで上がると(スイング3)、この時点でその体重の90%程が右足へ乗ってきます。これを右足の内側で受け止め、右膝が後方へ流れないよう我慢してトップまで腕が上がると、ほぼ100%近い体重が右足に乗っている事になります。

ここから切り返しの動作になりますが、まず腰が右足内側の位置から左足内側へ向かって水平移動します。少し詳しく解説すれば、右足へ乗っていた体重が左足方向へ移動し始め、同時に腕が縦方向へ引き下ろされダウンスイングが始まります。腕が腰の高さ辺りまで来た時点で水平移動していた腰が一気に回転を始め僅かに開いた時点でインパクトを迎えます。このとき上半身はまだ飛球線方向に対して右側を向いている意識くらいで、丁度良く実際は正面でスクエアなインパクトになっているはずです。

インパクトを迎えた時点では体重はほぼ90%が左足に移ってきている状態です。このとき左足をやや地面を蹴る感じ(ツイスト)にできれば、腕が伸びてヘッド走り強い弾道のボールが打てるとの事でした。この後フォロースルーになりフィニッシュを迎えた時点で、左足にほぼ100%の体重が移動してきている状態になります。

以上が「体重移動(重心移動)」の始まりから終わりになります。

この辺の事に付きましては、スイングの色々な場面での解説を試みていますので、重複する部分があると思いますがご容赦下さい。様々な角度から説明した方が判り易くなると思いますので・・・・。

以上、「体重移動(重心移動)」にまつわる様々な事を記載してきましたが、いかがだったでしょうか?。皆様と同じ立場、同じ目線で自分への理解の為にも、そして少しでも皆様のスイングの理論的な理解の一助となり、皆様のゴルフスコアーが良くなることになれば幸いです。