ダブルカット(double cut)

グリーンのスピードは、スティンプメーターの計測で「◯フィート」というように表示されますよね、その他にも芝の刈高や刈り方で表現される場合があります。トーナメントや競技会など、一定以上のグリーンコンディションが必要な場合、刈り込みを2回行うダブルカット(double cut)」にするのが一般的(普通)となります。トーナメント中継などでは、しばしば「◯㎜のダブルカット」というように、グリーンの管理状況が表示されます。

それではなぜ、ダブルカットが必要なのでしょうか?、これは刈り込み機械(モア、mower)の問題があるのですが・・・・。グリーンの刈り込みに使われる機械は、リールモアといって、電動ひげそりのロータリー刃のような円筒状の回転刃と、底部に固定された直線刃の交差によって芝を刈る仕組みになっているわけです。それで断面ははさみで切ったようにきれいになりますし、密集度の高いグリーンの芝を低く刈り込むのに適しています。

ですが、回転刃と回転刃の間の部分にわずかな山形の刈り残しができてしまうのが唯一の欠点なんですね。そこで、刈り込み方向を変えて、もう一度刈り込むダブルカット」を行うことで、わずかに残った刈り残し部分を平らにし、均一でより転がりのいいグリーンに仕上げるというわけです。

ちなみに、リールモアの回転刃の数が多いほど、当然、刈り残し部分の幅は狭くなるのですが、一般的なモアの回転刃数は9枚で、このモアの刈り込み間隔は約8mmとなります。「ハイクリッピングモア」と呼ばれる、高性能のモアは回転刃が11枚となり、これだと刈り込み間隔が約4mmに短縮されることになります。より緻密な刈り込みが可能になるということですね。

芝生の管理も大変ですよね。いつも綺麗にしていただいているゴルフ場のグリーンキーパーの人に感謝しましょうね。