バルジ(bulge)

バルジ(bulge)を辞書で調べてみますと、以下のような解説が出てきます。

〔…で〕膨れている、いっぱいである。〔with〕. 〈…を〉膨らませる あるいは、膨れる、または外に膨れるようにする。 さらに膨らむか、外へ突き出る。

外側に突き出る。 出っ張る。etc・・・・・・。

用語としては、

①軍艦の舷側水線部の防御,あるいは復原力保持のために設けた膨れ出た構造物。
②渦巻き銀河などの中央部で膨らんだ楕円体状の部分。
といった、ものまであるのですが、当サイトはゴルフのサイトですので、当然ながらゴルフにまつわる用語として取り上げて見ました。

ゴルフ用語としてのバルジ(bulge)

ウッドクラブのフェースをよく見てみますと、平面かと思っていたフェースのトウーからヒール方向にかけて僅かに丸みがついているのに気付かれることと思います。この丸みのことを「バルジ(bulge)」(膨らんだ、膨らませた、出っ張った)というわけですね。
このバルジは、インパクトにおける「ギア効果」(※「ギア効果」の項参照)を生じさせるために必要なもので、これがあることにより、トウ側にミスヒットした場合はボールにドロー回転が、ヒール側にミスヒットした場合はフェード回転がかかるように設計されている訳ですね。つまり、ミスヒットしたボールであっても、結果的にセンター付近に軌道修正させることができるというわけですね。

ちなみに、バルジの丸みの度合いは、ドライバーが最も大きく、フェアウェイウッドではスプーン(3番ウッド)が最も大きくなっています(番手が小さくなるごとにバルジの度合いも少なくなります)。これは、ヘッドの重心位置とフェースとの距離(重心深度)と関係があり、フェースとヘッドの重心点が離れているほど、バルジの丸みを強くする必要があるためです。

こうすることで、正しくギア効果が得られることになり、ミスショットのカバーに役立つ結果を得ることできるわけです。アイアンのフェースにバルジがないのは、アイアンの場合、フェース面とヘッドの重心点が接近しすぎていて、仮にバルジをつけてもギア効果を得ることが難しいためです。