ゴルフ用語辞典 ペリア方式(Peoria system)

ペリア方式(Peoria system)

ゴルフのトリビアの中の「ハンディキャップ」の項で触れたように、日本ではハンディキャップを使った競技、いわゆる「アンダーハンディ戦」は一般的ではありません。

また、コースのほとんどがメンバーシップという特殊なゴルフ環境から、コースに所属していないゴルファーのほとんどが公式なハンディキャップを持っていないのが現状です。 そこで、企業内コンペなど、ハンディキャップを持たないゴルファー同士で競技をする際によく用いられるのが、「ペリア方式(Peoria system)」と呼ばれる、1日だけのハンディキャップ算出方式です。

ペリア方式では、まず算出対象となる“隠しホール”を6つ選びます(プレーヤーにはどのホールが隠しホールなのかは伏せておきます。理由はハンディキャップの項でご確認ください)。通常、パー3、パー4、パー5を2つずつ(それぞれイン、アウトからひとつずつ)選ぶ場合が多いようですね。

プレーヤーは、普段通りにストロークプレーをし、ラウンド後に隠しホールのスコアを合計、それを元にハンディキャップを算出し、ネットスコア(ハンディキャップ適用後のスコア)を割り出すといった仕組みになっています。 ハンディキャップ算出の数式は、以下の通りになります。 (隠しホールの合計×3-72)×0.8(80%)。それを、グロススコア(実際のスコア)から引いたものが、ネットスコアということになります。例えば隠しホールの合計が30でグロススコアが92の場合だと、30×3=90→90-72=18→18×0.8=14(小数点以下は四捨五入)→92-14=78で、78がネットスコアということですね。

ちなみに、本来、ペリア方式を採用する競技では、ダブルパーがスコアの上限となるのですが・・・・。 つまりパー4の最大スコアは8までとなります。しかし、日本ではどんなに叩いても、そのままのスコアを使うことが多いため、隠しホールでたまたま大叩きしただけの人がハンディを多く獲得するということがまま起こります。これが「ペリア方式は運任せで不公平」という認識につながり、より公平を期すため、隠しホールが12の「新ペリア(ダブルペリア)方式」や、隠しホールが9の「新・新ペリア方式」のほうが多く採用されているようです。