ゴルフの科学的考察 4 天候が与える影響 「雨」編 その弐

前回からの続きです。

雨粒が飛んでいるボールに与える影響は、どうなんでしょうか?。当然ですが、ある程度の質量をもった雨粒が飛んでいるボールに当たれば、それなりに影響(結構大きな抵抗になる)があります。降り方や雨粒の大きさに比例します。データとして具体的な数字としては示せるほどのものはありませんでしたが、キャリーについては5%前後のようです。結果的には前回記載したように、ランによるロス(晴天時の飛距離に対して10~20%)が大きいでしょう。

湿度による影響としては、湿度が高くなると(空気の一部が比重の小さい水蒸気によって置換されたということ)空気の密度は小さくなり、理論的には空気抵抗が下がり飛距離が伸びることになるそうです。素人の我々にとっては、空気が粘りを持ってしまう感じで逆のような気がするのですが・・・・。

具体的には、気温30度の空気が湿度50%から湿度100%(飽和水蒸気圧31.8mmHg)に上昇することで下がる密度は約0.8%にすぎず、気温20度になると、湿度50%が湿度100%になっても密度は僅か0.45%しか小さくなりません。ですので、気圧や温度の変化の場合とは異なり、湿度の変化による飛距離の変化を実感することは難しいというか、判らないといった方が正解のようです。

その他には、ボールとクラブの間に入る雨(水分)の影響があります。特にドライバーやフェアウェイウッドは間に入った水分によりバックスピン量が減って、ボールが上がりにくく飛距離が落ちてしまいます。但し、アイアンの場合はフライヤーと同じ理由でバックスピン量が減って思わずと言うか、予想以上に飛距離が出てしまう場合があります。

どちらにしろ、雨の日はクラブのフェイスを拭いておくことが大事なルーティーンとなりますね。

もう少し雨の日の場合のことについて記載しておくべきことがありますが、長くなりましたので続きは次回と言うことで・・・・。