ゴルフ用語辞典 オーバーシード(overseeding)

オーバーシード(overseeding)

オーバーシード(overseeding)直訳は、過剰種蒔、追い播き という感じですね。良く判りませんねこれでは・・・、要は種蒔に関する言葉のようですね。over=被せる seed=種 との意味と思われます。

ゴルフ用語としては、ゴルフ場の芝生を緑に保つ為の、芝生の植え替えのこと(芝生の上から更に別の種類の芝生の種を書く事からこのような言い方「オーバーシード」になったものと思われます)になります。

1980年代においては、関東から西の地域では、ほとんどのコースでフェアウェイにコーライ芝という種類の芝(一部地域ではバミューダグラスを使用)を使用していたのですが、コーライ芝の難点は寒くなると(平均気温が10度を下回ると)、休眠状態に入り、茶色く枯れたようになってしまうのです。いかに冬であっても、一面茶色のゴルフ場はゴルファーにとっては興ざめとなってしまいます。そこで、秋にライグラスという寒冷地型品種の芝の種を蒔き、寒い冬の間だけ根付かせ、フェアウェイを緑に保つ為に考案されたのが、「オーバーシード(overseeding)」という方法でした。

オーバーシードされたライグラスは、春ごろまでは生育するのですが、夏になり一定以上の気温になると生育を停止してしまいます。従って、春先には再び、コーライ(あるいはバミューダ)の種を蒔いてコースの草種を転換しなくてはならない。2種類の芝を毎年交互に育て、管理するのには多額の費用がかかるため、オーバーシードを行っているコースの数自体はそれほど多くはなかったようです。

ちなみに、関東より北の地域でフェアウェイに用いられているベントグラスケンタッキーブルーグラスという種類の、いわゆる「洋芝」は、休眠状態に入っても緑のままなので、オーバーシードの必要はありません。

最近では、ニューベント芝と呼ばれる耐暑性の高い洋芝が数多く開発され、関東以西の地域でも積極的に使われるようになってきており、多くのゴルフ場がこの種の芝に切り替えているようです。