ゴルフ用語辞典 ティー(tee)

ティー(Tee)って?

ティー(tee)」というのは元々プレーがスタートするところを指す言葉だったそうです。現在でもティグラウンドの意味で使われていますが、どちらかというとティーショットでボールを載せる道具、いわゆる「ティーペグ」のことを指す場合が多いようですね(英語でも”tee peg”より単に”tee”というほうが一般的)。

ティの形状にはきちんとルール上の規定があり、「4インチ(101.6㎜)以下で、プレーのラインを示したり、ボールの動きに影響を与えるようなデザインであってはならない」(ゴルフ規則第2章55項要約)とされています。

元々、「一握りの砂」という意味があり、古くは、地面に砂をピラミッド状に盛って、その上にボールを載せていたことが知られています。現在のような形のティが登場したのは19世紀の終わり頃のことだそうです。1892年にイギリスのパーシー・エリスが特許を取得した「Perfectum tee」が、地面に突き刺すタイプのティの元祖だったようですね(ティの特許としては1889年に、スコットランドでウィリアム・ボックサムとアーサー・ダグラスが取得したものが最初とされていますが、このティは地面に置くタイプのものだったそうです)。

ゴルフのティーは、ボールを載せる直径1㎝ほどの逆円錐形の台と、地面に刺す長さ10 cmほどの杭からなります。素材は主にプラスティックか、伝統的には木製のものとなっています。結局は木製のティーが一番良さそうな気がするのは、私だけでしょうかね。

通常、各ホールの1打目はティーに載せたボールを打ち、これをティーショット (tee shot) と呼ぶ。ティーショットをするエリアをティーグラウンド (teeing ground) と呼ぶ。ティーショットの順番を決めるのにも用いられる(ティーをトスして地面に落とし、先端を向いた方が先に打つ)。

 

ティー(Tee)の語源となったのは?

最初に明文化されたゴルフルールは、記録にある限り、1744年に、Gentlemen Golfers of Leith クラブが最初のゴルフ競技会を開催するに際し、Duncan Fobes が草案したものと言われています。そのルールは13の規定からなっています。このうちの最初の1と2がTeeに関することで、次のとおりに規定されていました。

ルール1: 前のホールから1クラブ長以内にティー(Tee)しなければならない。

ルール2: ティー(Tee)はグランド(地面)上でなければならない。

 

Teeの語源は、ケルト語でhouse(家)を意味する「tigh」とのことだそうです。tee/houseはスコットランドで行われていた氷上のゲームであるカーリングのtee/house(色を塗られた円)と関係しています。ゴルフのショットを始める場所は、ルール1にあるように前のホールを中心にした1クラブ長の円内です。まさにカーリングのtee/houseの形だったわけですね。ゴルフのショットエリアをteeと呼んだのもここから来ていることが納得!できますよね。但し、ちょと違うのは、カーリングのteeはゲームの目標エリアであるのに対し、ゴルフではスタートエリアであることです。どこで逆転してしまったのでしょうね?。
Teeをするエリアは、時代と共に前のホールから1クラブ長が2~4クラブ長に変わっていきますが、現在のように、teeをする場所が別のエリアに定められるようになったのは、19世紀の後半のSt. Andrewsが始まりとのことらしいです。

前述しましたように当時は、tee は砂をピラミッド状に積み上げて作られました。そのため、Tee用のサンドボックスが置かれ、teeを作った際に汚れた手を洗うための水とタオルが用意されていました。現在では、サンドボックスは、ショット後のデボットを埋めるため、水とタオルはボールを拭くために使われていますが、何時の時点でそうなったのでしょうね?元々用意されていたものをうまく利用した?のでしょうか。

なんとなく不思議ですよね。