2度打ち(striking the ball more than once)

我々アマチュアにとって、グリーン周りで怖いのはアプローチのダフり、及びトップではないでしょうか? 特にダフリは、いわゆるザックリですが、この時さらに不運なことに、ボールを「2度打ち(striking the ball more than once)」してしまうことがありますよね。なぜこの様なことが起きるのかと言うと、ダフって減速したヘッドがボールに当たると、打ち出しのスピードが遅いため、フォロースルーのヘッドが飛んでいるボールに追いついてしまうのですね。これが、2度打ちのメカニズムになります。

この原理からいうと、ダフらなくても、深いラフからのアプローチや、フェースを大きく開いたロブショットなどの場合は、2度打ちの危険があることになりますね。こういう場合、スタンスをオープンにして、ヘッドをアウトサイド・インに(カット軌道に)振り抜くようにスイングするのですが、これはスピンを増やすテクニックであると同時に、ここが重要なところですが「ボールの飛んでいく方向とヘッドの進行方向を変える」ことで、2度打ちを防ぐという意味合いもあるのですね。

フェイスの向きとスイング方向が異なる形になるので(ボールの飛び出し方向と、クラブのスイング方向が違う)二度打ちになりにくい訳です。

ちなみに、ルール上、2度打ちは通常の1ストロークに、1打罰を加えてトータル2ストロークとして計算する(ゴルフ規則:3章14-4)と記載されています。2回打ったから2ストロークと云う訳ではないところが味噌で、英語表記を見ればわかるように、「1回より多く打ってしまった場合」に1打罰が付く。ということなんですね。つまり、3度打ちでも4度打ちでも、2ストロークになるということになります。