誤解されやすい基本 8 肩を深く回せ・水平に回せ その参 水平の意味
誤解され易い基本 8 「肩を水平に回せ」 水平の意味
今回は「肩を水平に回せ」についてです。これも良くアドバイスとしてよく言われるものですよね。
このアドバイスをもらったアマチュアの多くは、肩を水平に回すということを地面に対して水平に回すと思っていらっしゃるのではないでしょうか?。これはアドバイスを与えた人にも問題があると思われます。「水平」って言葉を聞いた場合、多くの方が「静かな水面のように平らなこと。」=「地面に対して水平」ってことを思い浮かべるでしょうね。従ってこの水平という言葉が適切ではないというか、説明不足になっているようです。
アドレスをしたとき、誰でも前傾姿勢になります。このアドレスでできた前傾姿勢をキープしたままフォロースルーまでスイングして、最後に少し立ち上がった形のフィニッシュを迎えるスイングが理想のスイングです。前傾姿勢のアドレスから両肩を地面に対して水平に回してしまうと効率よくボールを飛ばすことができません。例えば水平に回した右肩が前に出てしまうとアウトサイドインの軌道になってスライスを多発してしまうか、或はこれを修正しようとしてクラブフェイスを返してしまい、引っ掛けてしまうかといったミスに繋がります。
また、アゴの下に左肩が十分に入らなかったり、無理に入れようとして体が伸び上がったりします。伸び上がった体は、切り返し以降に元(アドレス)に戻ろうとして体を沈めようとします。こうなると、上下動が激しくなりトップやダフリに悩まされることになってしまいます。
肩を水平に回す理想的な肩の回し方とは・・・、
このアドバイスをした人が言いたかったのは?、背骨の軸に対してスクエアに肩を回す(背骨の軸に対して直角に交わっている肩のラインをそのまま傾きを変えないまま肩を回す⇒水平に回す)のが、理想の肩の回し方であると言いたかったのだと思われます。アドレスでは、必ず前傾姿勢です。この前傾角度をキープしたまま、背骨を軸にして、背骨に対して肩を水平に回します。このスイングを正面から見ると、バックスイングでは左肩が下がって、右肩が上がって見えます。また、フォロースルーでは左肩が上がって、右肩が下がって見えます。肩が上下動して、良くないスイングのように思えるかもしれませんが、これが正しい肩の回し方です。背骨に対して肩を水平に回すと誰でもこのようになります。アドレスの前傾姿勢の背骨を軸に、前傾角度どおりの回転運動を行います。※
※これはこのアドバイスをした人が考えている、一枚のスイングプレーンだと思われます。実際は背骨の外側から腕を介したクラブシャフトのグリップまでのプレーンとクラブシャフトグリップからヘッドまでのシャフトのプレーンがあり、決してスイング軸に対してスクエアではないのですが、ここでは背骨の外側のスイング軸から両肩迄の短いプレーンのこととしてで考えて下さい。肩から先の腕は引力通りの地面に垂直なプレーンです。念のため。
特にアイアン系のクラブは、クラブシャフトが短い分前傾角度が深くなって、スイングプレーン自体がかなりアップライトな縦振りのスイングになります。ドライバーはシャフトが長い分前傾角度が起きて、ややフラットに近づきます。ここの理屈が判っていれば「肩の回し方」について悩む必要はありません。
シャドースイングでOKですから、肩の動きを鏡の前でチェックしてみてくださいね。