ゴルフ用語辞典 ヒール アンド トゥー  Heel & Toe

ヒール アンド トゥー  Heel & Toe

辞書で「ヒール・アンド・トゥー」を調べてみますと、大方は車の運転技術の一つ・・・、今ではほとんどの方がマニュアル車でなくオートマティック車であり、55歳以上の方であれば「そういう技術があったよな・・・」と思い出されるかもしれません。

ギアのシフトダウンの時に右足でブレーキを踏んで減速し、左足でクラッチを踏んでトランスミッションを切りながら、更に右足のかかと側でアクセルペダルを踏んでエンジンの回転速度を上げつつハンドルの操作と加速のタイミングを合わせるという、ラリーやレースでなどのモータースポーツで駆使される、結構難しいテクニックです。

・・といった解説にぶつかりますが。

ゴルフの場合は、クラブヘッドの部分名称・・、とでも言えばよいでしょうか。文字通りヒール・・「かかと」とトゥー・・「つま先」という意味です。

ここから更に発展させて、クラブヘッドを足先に例えてネックに近い部分を「ヒール」、先端部分を「トゥー」として、この両方にクラブヘッドの重量を2極化させてフェイスの裏側を薄くする「クラブ設計理論」が考案されました。クラブヘッドの重量配分をが踵と爪先に重点的に配分されることでスイートエリアが広がり、方向性を良くするための設計技術ということです。

細かい説明は避けますが、ボールとクラブフェイスの接点(ぶつかったところ)からのヒールとトゥーまでの距離×それぞれ(ヒールとトップ)の重量の差が少なくなることで、仮にスイートスポットから外れてもボールにかかる回転力の影響が少なくなり、強いスライスやフックが出にくくなる⇒方向性が良くなる。ということです。※簡単に言えばです。

インパクトの際の手応えはやや落ちますが、ラフや傾斜地でのショットの正確さが増します。

英国のG・リーという人の発明で1915年に米国で特許を取りました。その後クラブヘッドへの実用化をPINGのC・ソルハイムが実現し、当初アマチュア用の「易しいクラブ」当評判でした。現在では多くのクラブに採用されておりキャビティー革命として、アマチュアからプロの中まで浸透していますね。