誤解されやすい基本 59 フェイスローテーション 其の弐

前回からの続きです。

スイング軸を中心に回転するわけですから、クラブヘッドの動きは円運動になる。と、ここまでは、異存はありませんよね。前回の図を念のためもう一度掲載しておきます。

テイクバックでは、ボールとターゲットラインが作る直線の内側の円軌道(左上図黄色のクラブヘッドの軌道)をクラブヘッドが通ってトップまで(スイング軸は左から右へ移動します)上がっていきます。切り返しでは頭の後ろ側にあるクラブシャフトを引き下ろして、テイクバックの軌道の更に内側(スイング軸の左への移動があるため)を通ってインパクトを迎えます。

インパクトの際には、理論通りクラブフェイスがスクエアーにボールを捉え、以後はまたターゲットラインの内側の円軌道を通って振り抜かれていきます。所謂インサイドインの軌道になる訳です。

解りますか?円軌道の上を通るのです。直線ではありません。(直線に近い円弧、特に上から見ると直線に近いですが・・・・。)ここが誤解の始まりなのですが、イメージ的には、クラブフェイスは開いた状態から閉じながらインパクトを迎えその時にスクエアーになり、以後は更に閉じて行っていると思っていませんか?

そうではありません! クラブシャフトの9時から3時(腕の8時半~2時半)にかけてはクラブフェイスは常に軌道上では動く方向に対してスクエアーの状態なのです。

ですから、インパクトエリアの軌道を直線とイメージしてクラブフェイスをこの直線に対してスクエアーにしようとすると、クラブフェイスはシャット(閉じた状態)からオープンの動きになります。本人はスクエアーと思っていても確実にクローズ・トゥ・オープンになってしまい、クラブフェイスはやや開き気味のままアウトサイドインの軌道でインパクトを迎え、フェイスターンができないまま、十分にスイングパワーが伝わらず、力のないスライスになってしまうのです。