誤解されやすい基本 74 改定版 スイングはゆっくり振れ 其の壱

「スイングはゆっくり振れ」とは?

良く聞くアドバイスの一つに「スイングはゆっくり振れ」というのが有ると思います。例えの引き合いに多く出されるのが宮里 藍 プロのスイング。

確かに彼女のスイングはゆっくりしているように見えますが・・・・・・、多くの人がここで、「スイングスピードはそんなに早くしないほうが良いのか」あるいは「ゆっくり振った(スイング)した方が良いんだ」といった誤解をしているようです。これもその他の誤解と同じくその一部(或は全体のこととして)しか見ていない為に起る誤解です。

この「スイングはゆっくり振れ」というのは、「振り(スイングスピード)が早い、だからもっとゆっくりスイングしろ!」と言っている訳ではありません。よく考えれば当然のことですが、スイングスピードは早い方がボールを遠く迄飛ばす事が可能になりますので、これは当然間違いです。

では、何を「ゆっくりしろ!」と言っているのでしょう?

正解は、「バックスイングが十分でないうちにダウンスイングに入ってはダメだ」ということです。俗にいうタメが出来ないうちに打ちに行ってしまっている状態を戒めているという事です。

もっと簡単に言えば、「まだタメが出来てないから打ちに行くタイミングが早いので、もう少し待って、タメを作ってからダウンスイングを開始しなさい。」と言っている訳ですね。

結論としては、「スイングの早さではなく、ダウンスイング開始のタイミングの早さ(切り返しのタイミング)」について言われている言葉であるという事です。

この違いを正しく理解しないまま、アマチュアゴルファーはミスショットをすると、「スイングが速いよー」の大合唱が起ってしまうといった場合が多いのではないでしょうか。ですが、単にスイングのスピードを落としたところで、肝心・要の切り返しのタイミングは直りません。