ゴルフ用語辞典 サタデーグランドスラム(Saturday Grand Slam)

様々なスポーツにおいて「グランドスラム」が設定されていますよね。野球の満塁ホームラン、テニスの4大大会の優勝、競馬、競輪、競艇、更にはトランプゲーム等々、小さいものまで入れるときりがないくらいです。

では、ゴルフ用語としての「グランドスラム」とは、4月のマスターズ、6月の全米オープン、7月の全英オープン、8月の全米プロの4大大会の優勝達成者に対して送られる「称号」の事になります。これについては、みなさんもよくご存知だと思います。

それでは、頭に「サタデー」が付いたグランドスラムとは?

平たく言えば、「土曜日までのグランドスラム」ということで、かのG・ノーマンに与えられた称号?なのです。

1986年、G・ノーマンは、上記4大大会の全てにおいて3日目(土曜日)の時点で首位に立ったのです。しかし、マスターズではJ・ニクラウスに、全米オープンではR・フロイドに、全米オープンではB・ツエーに逆転されてしまい、優勝できたのは全英オープンだけだったのです。

それ以来、ノーマンは93年の全英オープンに2度目の優勝を果たしただけで同年の全米プロはP・エージンガーに、95年の全米オープンではC・ベイピンに、96年のマスターズはN・ファルドにそれぞで逆転を許してしまい2位に終わったのでした。

これらのことから、最終日に弱いノーマンとの定評が立ってしまい、あまり名誉とはいえない「サタデーグランドスラム」の称号を受けることになったのでした。

もちろんすごい結果ですし、誰にでもそうそうできるようなことではないので、尊敬と名誉を含みながら、最後のひと押しが出来ない、もう少し頑張って欲しいと言った願いを込めての「称号」でもあるのですが・・・・・・僅かに皮肉も含まれているような気がするのは、私だけではないと思います。

ちなみに、1999年のマスターズでも同様のことが繰り返され、ノーマンは3位に終わったのでした。